Posted by 新矢晋 - 2013.07.24,Wed
回帰後、近くにいるのに遠いロナ主。
主人公がネガティブで懐疑的で、ロナウドに絡む話。
主人公がネガティブで懐疑的で、ロナウドに絡む話。
悪夢の夢
「湖宵くん、俺、結婚することになったんだ」
まったく悪びれる様子もなく、むしろ嬉しそうな笑みさえ浮かべて言い放たれた言葉に俺は絶句する。
俺のこころがみしみしと軋みはじめていることに彼は気付かず、一片の曇りも無い眼差しで。
「相手は上司の娘さんでな、気立ての良い素敵な人なんだ。湖宵くんのことを話したら、ぜひ会いたいと言っていたから今度三人で会おう」
言葉がばらばらになったみたいに聞こえるのに、意味は確かに理解出来てしまうのが苦しい。
「ロナウド、おれ、」
俺はどうなるの?
俺たち恋人じゃなかったの、そりゃあキスもセックスもしてないけど手は繋いだし、俺がロナウドのこと好きだって知ってた筈だろ?
「ん?どうした、湖宵くんも祝福してくれるだろう?」
俺は、俺はずっと好きで、その人より俺の方が先なのに、俺の方がずっとずっと好きなのに……!
「……うん、おめでとう」
誰かの声が遠くから聞こえる。もう何も、感じたくなかった。
* * *
……目が覚めると泣いていた。止まっていた息をゆっくり吐き出しながら顔を覆って、
「あ、あぁ、あぁあぁァ……!」
声を出して泣く。それは夢だったけれど、妙に現実味があって、そう遠くない未来に実現するかもしれない夢だった。
「いやだ、……いやだ、ロナウド、いやだぁ」
頭を振り泣きじゃくる俺は、こんなカッコ悪くて子供みたいな俺は、きっとロナウドに失望されて嫌われる。ロナウドが好きなのは聡明で心優しい天使みたいな俺で、ロナウドが愛しく思うのは無垢な子供だ。
──俺は、ロナウドに愛されたいから、ロナウドに幻を見せ続ける。
ぐずぐずと鼻を鳴らしながら枕に顔を埋めて、苦しくて悲しくて吐き気さえ覚えるような弱い俺は、ロナウドの好きな「俺」じゃない。
久し振りのデートは嬉しい筈なのに、俺はロナウドの手を握ることすら出来ずにその背中を見ながら歩いていた。
不意にロナウドが無造作に俺の手を掴み、何を気にした風もなく俺の指と自分の指を絡めてしっかりと繋ぐ。それなりに人の多い夜の繁華街は、だからこそ他人に意識を向ける人間は少なくて、俺たちが恋人みたいに手を繋いでいることなんて誰も知らないだろう。
「もう少し近くにいないとはぐれるぞ」
俺を見下ろしてそう言うロナウドの眼差しが真っ直ぐで、俺は何も言えず曖昧に頷いた。
繋いだ手が熱い。強く、強く、愛しさが俺を苛んでくる。愛しくなればなるほど苦しくてたまらないのに。
「さっきの店、なかなか美味かったな。また行こう」
「うん、タルタルステーキ美味しかった」
大したことない話をしながら歩いても駅まではあっという間で、構内に足を踏み入れる頃には手は離れていて、券売機の前に立つ頃にはその手の温もりも消えていた。
「気をつけて帰るんだぞ」
「……うん」
──もう少し近くに住めたらいいのに。
無理して名古屋の大学に進学して、一人暮らしさせてもらって、でもロナウドの住む場所までは電車で三十分はかかる。
離れがたくて、痛むだけだってわかっていても離れがたくて足が動かない。
「湖宵くん?」
ゆるゆると視線を落として爪先を見詰める。ロナウドの顔を見ないように、早口に呟いた。
「帰りたくない」
少しの沈黙が、とても長く感じた。
やっぱりいい、と言うより前にロナウドの声が耳に届く。
「じゃあ泊まっていくか」
顔を上げると優しい笑みが俺を見下ろしていて、俺は何も言えなくなった。
ロナウドの家に移動して、二人でソファーに並びなんでもないような話をする。彼は俺に何も訊かなくて、それが嬉しいようなもどかしいような気持ちで俺はそっと唾を飲み込んだ。
「ロナウドは……その、結婚願望とか無いの?」
勇気を振り絞って切り出すと、彼は真剣な顔で少し考えてから口を開いた。
「今すぐしたいというほどではないな。まあ、いずれは……とは考えているが」
息が止まったのを、ゆっくりと吐き出す。唇が少し震えた。
──夢が、あの予知めいた夢が蘇る。
「……おれ、」
なんとか口を開いたら情けなく声が震えて、ロナウドが不思議そうに眉を寄せる。
「おれ、けっ……」
駄目だ。下手に喋ったら泣き出してしまいそうで、俺は黙りこんだ。
「湖宵くん?……すまない、何か気にさわるような事を言ってしまったか」
ぶんぶんと頭を振るとロナウドはますます困った顔をして、唇を噛んで下を見る俺の頭をそうっと撫でる。優しい。ロナウドは、優しい。
──だから、辛くて、嬉しくて、悲しくて、愛しい。
「?!どうした湖宵くん!」
ついに俺の涙腺は決壊して、ぽろぽろとこぼれ落ちる涙を目にしたロナウドは慌てた声で何度も俺の名前を呼んでから、そっと俺の頬に触れて上向かせ涙を指で拭った。
「すまない、俺が何か……」
「ロナウ、ド」
決壊したものはどうしようもない。しゃくりあげながら口を開く俺にロナウドは首を傾げ、言葉の続きを待ってくれる。
「ろな、う……っ、俺、俺のこと、すき?」
「ああ」
「だ、ら……誰かのものに、ならないで、俺じゃない……誰かの、」
「何を言っているんだ、俺は……」
ロナウドの服を掴み、思いきり引き寄せて間近で顔を覗きこむ。戸惑うその顔が、下がった眉が、何もわかっていないみたいで。
「ロナウド、は、俺とは結婚、できないから。だから、誰か、俺じゃないひとのところに……やだ、いかないで、やだ……!」
みっともなく、涙声で、ぐずぐずと言いつのる俺を見下ろすロナウドの顔が険しくなる。ああ。今までずっと取り繕ってきたのに、ロナウドが好きでいてくれるような俺でいたのに。こんな聞き分けのない俺は、もう、嫌われてしまうんだ。
伸ばされた腕にびくりと仰け反った俺の二の腕を、ロナウドは逃がすまいとでもいうように強く掴んだ。
「……いくら君でも、聞き捨てならないぞ」
ごめんなさい、ごめんなさい、と消え入りそうな声で繰り返す俺の頬に大きな掌が触れる。
「俺の目を見るんだ」
有無を言わせぬ口調に俺が視線を上げると、何か燃えるように強い感情を孕んだ鳶色が見えた。目を離せなくなって息を止めた俺に、ロナウドは僅かに震える声で。
「俺は君が好きなんだ、聞いていなかったのか?……俺は、君が、好きなんだ!」
ああ、これは怒りではない。慟哭に似ている。
「俺たちが同性である事なんて最初からわかりきっていただろう!法律に認められた結婚が出来ないことは、承知の上じゃなかったのか!」
俺の肩を掴んで揺するロナウドは、なんだか泣きそうにも見えた。
「俺は君が好きなんだ!俺が君以外のところへ行くなんて、他の誰が言っても君だけは言わないでくれ……!」
「で、も、でもロナウド、結婚するっ、て」
……どうしたら、何を言ったらいいかわからない。ひくひくと喉が鳴るのは止められないし、まだ声もうまく出せない。ただロナウドを見上げる俺に溜め息を吐いてから、彼はソファーから立ってどこかへ行ってしまった。
──失望された、のだろうか。
少しずつ落ち着いてきた涙を拭って、ひとつ深呼吸をする頃、ロナウドが戻ってきた。
「目を閉じてくれ」
いきなり言われて、けれどその声は真剣だったから言われるままに目を閉じる。真っ暗な視界の中感覚は鋭くなって、左手を掴まれるとその指が少しざらついている事や、どの指がいま自分の薬指に触れているのかさえわかった。
薬指になにか、冷たい金属のようなものが触れている。
「もういいぞ」
そっと目を開けて、不本意そうに唇をへの字にしているロナウドの顔を見、それから手元に目を向けた俺は三度瞬きをした。
薬指に触れていたのは、銀色に光る細身の指輪だった。
「……物で信頼を買うような真似はしたくないが、君を不安にさせてしまうのは本意じゃない」
すぐそばに転がる空の化粧箱とは別にもうひとつ、ロナウドの手にも箱が握られている。彼は少しぎこちなくその蓋を開け、中の指輪を──俺の指に光るのと同じデザインのそれを──俺に見せた。
「俺が君を、……愛していると。君から離れたりはしないと、信じてくれるなら……これを、俺に」
俺を見詰めるロナウドの目は真摯な熱に満ちていたが、俺はその中に違うものを見ていた。
──これは俺と同じ色。押し隠そうとしている不安の、色。
俺はそっとロナウドの手から指輪を取り上げて、指先でその感触を確かめてから……ロナウドの指にその銀色を滑らせた。
「湖宵くん」
無骨な指先に唇を寄せた拍子にはたはたとまた涙が零れて、その指先を濡らしてしまう。
「ロナウド、好き、おかしくなるくらい好きなんだ、だから……」
「ああ。大丈夫だぞ……俺も好きだ」
ロナウドの腕が、俺の体にまわりぐいと力強く引き寄せる。胸元に額を押し付けるとロナウドの匂いがして、胸の奥がきゅうっと絞られた。
夢は夢のまま、俺の太陽に追い払われたのだ。
《終》
まったく悪びれる様子もなく、むしろ嬉しそうな笑みさえ浮かべて言い放たれた言葉に俺は絶句する。
俺のこころがみしみしと軋みはじめていることに彼は気付かず、一片の曇りも無い眼差しで。
「相手は上司の娘さんでな、気立ての良い素敵な人なんだ。湖宵くんのことを話したら、ぜひ会いたいと言っていたから今度三人で会おう」
言葉がばらばらになったみたいに聞こえるのに、意味は確かに理解出来てしまうのが苦しい。
「ロナウド、おれ、」
俺はどうなるの?
俺たち恋人じゃなかったの、そりゃあキスもセックスもしてないけど手は繋いだし、俺がロナウドのこと好きだって知ってた筈だろ?
「ん?どうした、湖宵くんも祝福してくれるだろう?」
俺は、俺はずっと好きで、その人より俺の方が先なのに、俺の方がずっとずっと好きなのに……!
「……うん、おめでとう」
誰かの声が遠くから聞こえる。もう何も、感じたくなかった。
* * *
……目が覚めると泣いていた。止まっていた息をゆっくり吐き出しながら顔を覆って、
「あ、あぁ、あぁあぁァ……!」
声を出して泣く。それは夢だったけれど、妙に現実味があって、そう遠くない未来に実現するかもしれない夢だった。
「いやだ、……いやだ、ロナウド、いやだぁ」
頭を振り泣きじゃくる俺は、こんなカッコ悪くて子供みたいな俺は、きっとロナウドに失望されて嫌われる。ロナウドが好きなのは聡明で心優しい天使みたいな俺で、ロナウドが愛しく思うのは無垢な子供だ。
──俺は、ロナウドに愛されたいから、ロナウドに幻を見せ続ける。
ぐずぐずと鼻を鳴らしながら枕に顔を埋めて、苦しくて悲しくて吐き気さえ覚えるような弱い俺は、ロナウドの好きな「俺」じゃない。
久し振りのデートは嬉しい筈なのに、俺はロナウドの手を握ることすら出来ずにその背中を見ながら歩いていた。
不意にロナウドが無造作に俺の手を掴み、何を気にした風もなく俺の指と自分の指を絡めてしっかりと繋ぐ。それなりに人の多い夜の繁華街は、だからこそ他人に意識を向ける人間は少なくて、俺たちが恋人みたいに手を繋いでいることなんて誰も知らないだろう。
「もう少し近くにいないとはぐれるぞ」
俺を見下ろしてそう言うロナウドの眼差しが真っ直ぐで、俺は何も言えず曖昧に頷いた。
繋いだ手が熱い。強く、強く、愛しさが俺を苛んでくる。愛しくなればなるほど苦しくてたまらないのに。
「さっきの店、なかなか美味かったな。また行こう」
「うん、タルタルステーキ美味しかった」
大したことない話をしながら歩いても駅まではあっという間で、構内に足を踏み入れる頃には手は離れていて、券売機の前に立つ頃にはその手の温もりも消えていた。
「気をつけて帰るんだぞ」
「……うん」
──もう少し近くに住めたらいいのに。
無理して名古屋の大学に進学して、一人暮らしさせてもらって、でもロナウドの住む場所までは電車で三十分はかかる。
離れがたくて、痛むだけだってわかっていても離れがたくて足が動かない。
「湖宵くん?」
ゆるゆると視線を落として爪先を見詰める。ロナウドの顔を見ないように、早口に呟いた。
「帰りたくない」
少しの沈黙が、とても長く感じた。
やっぱりいい、と言うより前にロナウドの声が耳に届く。
「じゃあ泊まっていくか」
顔を上げると優しい笑みが俺を見下ろしていて、俺は何も言えなくなった。
ロナウドの家に移動して、二人でソファーに並びなんでもないような話をする。彼は俺に何も訊かなくて、それが嬉しいようなもどかしいような気持ちで俺はそっと唾を飲み込んだ。
「ロナウドは……その、結婚願望とか無いの?」
勇気を振り絞って切り出すと、彼は真剣な顔で少し考えてから口を開いた。
「今すぐしたいというほどではないな。まあ、いずれは……とは考えているが」
息が止まったのを、ゆっくりと吐き出す。唇が少し震えた。
──夢が、あの予知めいた夢が蘇る。
「……おれ、」
なんとか口を開いたら情けなく声が震えて、ロナウドが不思議そうに眉を寄せる。
「おれ、けっ……」
駄目だ。下手に喋ったら泣き出してしまいそうで、俺は黙りこんだ。
「湖宵くん?……すまない、何か気にさわるような事を言ってしまったか」
ぶんぶんと頭を振るとロナウドはますます困った顔をして、唇を噛んで下を見る俺の頭をそうっと撫でる。優しい。ロナウドは、優しい。
──だから、辛くて、嬉しくて、悲しくて、愛しい。
「?!どうした湖宵くん!」
ついに俺の涙腺は決壊して、ぽろぽろとこぼれ落ちる涙を目にしたロナウドは慌てた声で何度も俺の名前を呼んでから、そっと俺の頬に触れて上向かせ涙を指で拭った。
「すまない、俺が何か……」
「ロナウ、ド」
決壊したものはどうしようもない。しゃくりあげながら口を開く俺にロナウドは首を傾げ、言葉の続きを待ってくれる。
「ろな、う……っ、俺、俺のこと、すき?」
「ああ」
「だ、ら……誰かのものに、ならないで、俺じゃない……誰かの、」
「何を言っているんだ、俺は……」
ロナウドの服を掴み、思いきり引き寄せて間近で顔を覗きこむ。戸惑うその顔が、下がった眉が、何もわかっていないみたいで。
「ロナウド、は、俺とは結婚、できないから。だから、誰か、俺じゃないひとのところに……やだ、いかないで、やだ……!」
みっともなく、涙声で、ぐずぐずと言いつのる俺を見下ろすロナウドの顔が険しくなる。ああ。今までずっと取り繕ってきたのに、ロナウドが好きでいてくれるような俺でいたのに。こんな聞き分けのない俺は、もう、嫌われてしまうんだ。
伸ばされた腕にびくりと仰け反った俺の二の腕を、ロナウドは逃がすまいとでもいうように強く掴んだ。
「……いくら君でも、聞き捨てならないぞ」
ごめんなさい、ごめんなさい、と消え入りそうな声で繰り返す俺の頬に大きな掌が触れる。
「俺の目を見るんだ」
有無を言わせぬ口調に俺が視線を上げると、何か燃えるように強い感情を孕んだ鳶色が見えた。目を離せなくなって息を止めた俺に、ロナウドは僅かに震える声で。
「俺は君が好きなんだ、聞いていなかったのか?……俺は、君が、好きなんだ!」
ああ、これは怒りではない。慟哭に似ている。
「俺たちが同性である事なんて最初からわかりきっていただろう!法律に認められた結婚が出来ないことは、承知の上じゃなかったのか!」
俺の肩を掴んで揺するロナウドは、なんだか泣きそうにも見えた。
「俺は君が好きなんだ!俺が君以外のところへ行くなんて、他の誰が言っても君だけは言わないでくれ……!」
「で、も、でもロナウド、結婚するっ、て」
……どうしたら、何を言ったらいいかわからない。ひくひくと喉が鳴るのは止められないし、まだ声もうまく出せない。ただロナウドを見上げる俺に溜め息を吐いてから、彼はソファーから立ってどこかへ行ってしまった。
──失望された、のだろうか。
少しずつ落ち着いてきた涙を拭って、ひとつ深呼吸をする頃、ロナウドが戻ってきた。
「目を閉じてくれ」
いきなり言われて、けれどその声は真剣だったから言われるままに目を閉じる。真っ暗な視界の中感覚は鋭くなって、左手を掴まれるとその指が少しざらついている事や、どの指がいま自分の薬指に触れているのかさえわかった。
薬指になにか、冷たい金属のようなものが触れている。
「もういいぞ」
そっと目を開けて、不本意そうに唇をへの字にしているロナウドの顔を見、それから手元に目を向けた俺は三度瞬きをした。
薬指に触れていたのは、銀色に光る細身の指輪だった。
「……物で信頼を買うような真似はしたくないが、君を不安にさせてしまうのは本意じゃない」
すぐそばに転がる空の化粧箱とは別にもうひとつ、ロナウドの手にも箱が握られている。彼は少しぎこちなくその蓋を開け、中の指輪を──俺の指に光るのと同じデザインのそれを──俺に見せた。
「俺が君を、……愛していると。君から離れたりはしないと、信じてくれるなら……これを、俺に」
俺を見詰めるロナウドの目は真摯な熱に満ちていたが、俺はその中に違うものを見ていた。
──これは俺と同じ色。押し隠そうとしている不安の、色。
俺はそっとロナウドの手から指輪を取り上げて、指先でその感触を確かめてから……ロナウドの指にその銀色を滑らせた。
「湖宵くん」
無骨な指先に唇を寄せた拍子にはたはたとまた涙が零れて、その指先を濡らしてしまう。
「ロナウド、好き、おかしくなるくらい好きなんだ、だから……」
「ああ。大丈夫だぞ……俺も好きだ」
ロナウドの腕が、俺の体にまわりぐいと力強く引き寄せる。胸元に額を押し付けるとロナウドの匂いがして、胸の奥がきゅうっと絞られた。
夢は夢のまま、俺の太陽に追い払われたのだ。
《終》
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